【2025年版】逆火防止器リセット完全ガイド:
作動時の確実な復旧手順と安全対策
⚠️ まず知っておいて欲しいことは逆火防止器は消耗品と言うことです。
また逆火防止器を付けるとガスの出がすこし悪くなります。
逆火防止器は酸素側と燃料側(アセチレン、LPガス)両方に取付けることになっています。
突然ガスが出なくなって困っていませんか?
作業現場で突然ガス切断器やガスバーナーからガスが出なくなった経験はありませんか?
多くの場合、その原因は逆火防止器の作動によるものです。
ガス切断器からガスが逆流してきます。
その為、逆火防止器は作動します。
異常圧力検知時、逆火防止器は作動します。
常にガス切断器からガスが戻ると言うことを理解しないと
慌てる元になります。
こんなトラブルに遭遇していませんか?
- 急にガスが止まって作業が進まない
- 逆火防止器のボタンが飛び出している
- リセット方法がわからず焦っている
- 何度も同じトラブルが繰り返される
- 安全な復旧手順を知りたい
熟練者でも逆火防止器が作動すると焦ってしまうものです。
しかし、正しいリセット方法を知っていれば、安全かつ迅速に作業を再開できます。
間違ったリセット方法は危険です!
逆火防止器のリセットを間違った方法で行うと、
以下のような深刻な問題を引き起こす可能性があります。
間違ったリセットによる危険性
- 再燃焼の危険:不完全なリセットによる火災リスク
- ガス漏れ事故:接続部の破損による漏洩
- 機器の故障:無理な操作による内部部品の損傷
- 作業効率の低下:頻繁なトラブル発生
実際に、逆火防止器の不適切な取り扱いが原因で発生する事故は年々増加傾向にあります。
労働災害統計によると、ガス関連事故の多くが正しい復旧手順を知らないことに起因しています。
このような状況を放置すると…
- 作業スケジュールの大幅な遅延
- 機器の買い替えによる予想外のコスト発生
- 安全性への不安から作業効率が低下
- チーム全体のモチベーション低下
安全で確実な逆火防止器リセット方法
しかし、ご安心ください。
正しいリセット手順を身につければ、誰でも安全に逆火防止器を復旧できます。
逆火防止器の基本構造と作動原理
まず、逆火防止器の仕組みを理解しましょう。
逆火防止器(乾式安全器)は以下の3つの機構で構成されています。
機構名 | 機能 | 作動条件 |
---|---|---|
消炎機構 | 逆火した火炎を消火 | 逆火発生時 |
逆流防止機構 | ガスの逆流を阻止 | 酸素の逆流発生時 |
遮断機構 | ガス供給を完全停止 | 異常圧力検知時 |
逆火防止器の種類別リセット方法
逆火防止器には主に4つのタイプがあり、それぞれリセット方法が異なります。
1. 押しボタン式タイプのリセット方法
⚠️逆火防止装置はアポロコックを外してからリセットしましょう
【基本手順】
- 安全確認:火気が完全に消火されていることを確認
- 機器の取り外し:逆火防止器をガスゲージから外す
- アポロコックの取り外し:ガス漏れを防ぐため完全に外す
- 内圧の解放:逆火防止器内のガスを安全に排出
- ボタン操作:復帰ボタンを確実に押し込む
- 接続確認:全ての接続部を再度確認
👇TANAKA-FA-210P-乾式逆火防止器👇
※逆火防止器とアポロコックを外して内側からプラスチックの針を差し込んで
カチッとバネが完全に押されるまでおします。これで解除になります。
⚠️ 重要な注意点
ボタンが固くて押せない場合は、
逆火防止器内部にガスが充満している可能性があります。
無理に押さず、必ずガスゲージから外してから操作してください。
2. ダイヤル式解除タイプのリセット方法
- 機器の分離:逆火防止器とアポロコックをガスゲージから外す
- ダイヤル操作:リセットダイヤルを指定方向に回転
- 解除確認:ダイヤルが正常な位置に戻ったことを確認
- 動作確認:ガスが正常に流れることをテスト
💡 コツ:ダイヤルを回しても解除できない場合は、
内部のガス充満が原因の可能性があります。必ず外した状態で操作しましょう。
3. スライド式逆火防止器のリセット方法
4. 押し戻し逆火防止器のリセット方法
- スリーブの確認:突出したスリーブの位置確認
- 押し戻し操作:スリーブを奥まで押し戻す
- 固定確認:正常位置での固定を確認
- シグナル確認:表示色の変化を確認
リセットできない場合の対処法
正しい手順でもリセットできない場合は、
以下の原因と対処法を確認してください。
原因別トラブルシューティング
症状 | 考えられる原因 | 対処法 |
---|---|---|
ボタンが押せない | 内部ガス充満 | 機器を外してガス排出後に操作 |
すぐにボタンが戻る | 根本原因が未解決 | バーナー・切断器の点検実施 |
ダイヤルが回らない | 内部機構の損傷 | 専門業者による点検・交換 |
ガス漏れ発生 | 接続部の劣化 | Oリング・パッキンの交換 |
専門業者による点検が必要な場合
- 何度リセットしても同じ症状が繰り返される
- 明らかな外観の損傷がある
- 異常な音や臭いがする
- 使用開始から3年が経過している
🔧 専門業者への相談目安
修理費用の目安:6,500円~8,000円
ただし、3年経過品は交換がおすすめです。
安全な作業のための予防策と定期メンテナンス
逆火防止器の定期点検スケジュール
高圧ガス保安法により、逆火防止器の設置は義務化されており、
適切なメンテナンスも使用者の責任となっています。
点検頻度 | 点検内容 | 実施者 | 法的根拠 |
---|---|---|---|
年1回以上 | 定期自主検査 | 使用者 | 労働安全衛生総合研究所技術指針 |
3年毎 | メーカー再検査 | 専門業者 | 日本乾式安全器工業会推奨 |
作動時 | 自主検査 | 使用者 | 再使用の条件 |
定期自主検査の実施方法
1. 外観検査
- 本体の亀裂・損傷確認
- 接続部の緩み・腐食チェック
- 表示ラベルの状態確認
2. 気密試験
- 出口側を閉じて入口側から0.13MPaの圧力印加
- 検知液塗布による漏れ確認
- 接合部からの漏れがないことを確認
3. 逆流試験
- 出口側から0.01MPaの圧力印加
- 入口側からの漏れがないことを確認
- 逆止弁の正常動作を検証
4. 遮断試験
- 遮断弁の手動作動
- 入口側から0.13MPa印加時の出口側漏れ確認
- 完全遮断機能の検証
日常的な予防策
💡 逆火を防ぐための基本対策
- 適正な火炎調整:中性炎の維持
- 切断速度の最適化:材質に応じた速度設定
- チップの定期清掃:目詰まり防止
- ガス圧の適正管理:推奨圧力の維持
- 作業環境の整備:十分な換気確保
交換時期の判断基準
以下の症状が見られる場合は、リセットではなく交換を検討してください:
- 購入から3年が経過している
- 頻繁な作動が繰り返される
- リセット操作が困難になった
- 外観に明らかな損傷がある
- ガス漏れが発生している
💰 交換コストの目安
アセチレン用 | 7,000円~15,000円 |
LPG用 | 7,000円~15,000円 |
酸素用 | 8,000円~18,000円 |
※価格は機能・メーカーにより変動します。
下取り交換制度を利用すると費用を抑えられる場合があります。
まとめ:安全第一の逆火防止器リセット
逆火防止器のリセットは、正しい知識と手順があれば誰でも安全に実施できます。
最も重要なのは、焦らずに安全を最優先に作業することです。
🎯 重要ポイントの再確認
- 安全第一:必ず火気の完全消火を確認
- 正しい手順:タイプ別のリセット方法を遵守
- 定期点検:年1回以上の自主検査実施
- 適切な交換:3年経過品は新品交換を推奨
- 専門相談:困った時は迷わず専門業者へ
今すぐ実践できること
- 現在使用中の逆火防止器のタイプ確認
- 購入日・使用開始日の記録整理
- 定期点検スケジュールの作成
- 緊急時対応手順書の作成・掲示
- 作業チーム全員への安全教育実施
🚨 緊急時の対応
重大な異常を発見した場合は、即座に作業を中止し、
ガス供給を停止してから専門業者に連絡してください。
無理な継続使用は重大事故につながる可能性があります。
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